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2015-02-08 01:10    ファッションファッション小物財布カタログ 通販
 長く続いていた秋晴れが急に崩れ、夜半から降りだした雨は朝になってもまだ降り続いていた。若い衆たちは背を丸めて雨の中へ飛び出して行く。刺(さ)し子(こ)も雨に強いが、ラッコ皮の袖なしにはかなわない。動物みたいにぶるんと体を振り回すと、雨は水玉となって四方に飛び散った。オコシップは暇なしに体を震わせて雨をはじいた。  若い衆はくたくたに疲れていた。雨の日はいっそう堪(こた)えた。舟にうずくまって網を繰り出す者は腰が曲ったまま動かず、ロープを曳く者は五本の指が丸まったまま伸びなかった。髪は前後の見さかいもつかないほどにぼうぼうと伸び、何日も前の目糞がそのままこびりついている。  「ええ雨だによ、目糞ば洗い落とせ」と、シテパがサケムに言った。  「体じゅうの垢(あか)を洗い流してな、それでも足りずにふやけてしまった」サケムは降りしきる雨を見上げて恨めしげに答えた。  昼食が終っても雨足は少しも衰えなかった。若い衆たちが囲炉裏にへばりつき、雨音を聞きながら出渋っていると、突然烏の鳴き声のような濁声(だみごえ)が番屋じゅうに響き渡った。「出ろ、出ろ」と鳴いているのは、帳場の葛山だった。若い衆が葛山の濁声と大村豊次郎の睨みに押し出されようとしたとき、雨足がいちだんと強くなって尻込んだ。  「空が破(やぶ)けた」と言って、和人の勝造が戸口から引き返した。雨はなおも降り続いた。こんどは背こんぼのシテパが、長い柳の棒を持って風雨の中へ飛び出して行った。彼はその棒の先に削り花をつけた笊(イチヤリ)(ざる)を吊るして「雨鎮(しず)め」の呪文を唱えた。 “嵐の神よ、おまえにそれができるなら このイチャリいっぱいに雨を入れよ おまえにそれができないなら いますぐどこかへ行ってしまえ”  シテパは、みんなが戸口や窓にむらがって見ているので、間違えぬように心を引き締めて同じ呪文を三度も繰り返し唱えた。彼は若い衆たちの拍手に迎えられて得意だった。  それから小一時間ほどして、勝造は「効目がねえな」と言って嘲(あざわら)った。  「アイヌぶりなんだ」と、シテパが言った。カムイの教えにすなおに従うことがアイヌぶりである。  「それがアイヌを堕落(だらく)させ、飢餓に引きずり込んだんだ」と言って、大村豊次郎は顎をしゃくり上げてけらけらと笑った。  シテパはなじられて引き下がったが、オコシップは二階の自分の寝床からじっとそれを見つめていた。アイヌの飢餓は和人の土地(モシリ)侵略によって生じたものなのに、それがどうして「アイヌぶり」によって起こったということになるのか。大津の海岸にふんぞり返り、アイヌの血を吸ってきた大村豊次郎は、世の中が変ったというのに、まだオムシャ(貢物)とかクンチ(公事)の夢に酔いしれている。